俺のセックス初体験の機会は、50歳を過ぎてから訪れた。
いや、セックスどころじゃない。
キスさえもしたことなかったから、ファーストキスも50歳を過ぎてからだ。（笑）
そんな俺の人生をあらためて振り返ると、女性関係に関しては、まさに暗黒の50年だった。
女の子から告白されたこともなければ、バレンタインのチョコをもらったこともない。
大学は理系（電子工学科）で、同じ学科の同学年には、女子は一人しかいなかった。
新卒でエンジニアとして就職した職場には、女性はほとんどいなかった。
そうやって、今まで女性と縁がなかったことを、俺はずっと「環境」のせいにして生きてきた。
しかし、
50歳を過ぎて、いよいよこれから「いろんな面で」現役の終盤に差し掛かっていくという年代になり、
「いつまでも環境のせいにして
逃げてる場合じゃない！
昔に比べるとアソコも衰えてきたし、
この調子じゃあ早く童貞を卒業しないと、
経験する前に機能しなくなってしまうぞ！」
そう思い、
童貞卒業に向けて奮い立った。（笑）
でも、どうやって女性をゲットするのか？
せっかくネットという便利な環境が整った時代なんだから、50代のおっさんに需要があるかどうかはともかくとして、いま流行りの「マッチングアプリ」で相手を探すことにした。
そして、いざマッチングアプリをインストールしようという段階になって、俺はふと考えた。
「待てよ。
俺は歳も歳だし、今さら結婚する気はない。
じゃあ、俺はただ童貞を卒業するためだけに
相手の女性をゲットしようとしているのか？
それってスゴく失礼な話ではないか？」
と。
そしてこうも思った。
「仮に女性をゲットしたとしよう。
その人と初体験を済ませたとしよう。
そしたら俺は、その人とその後も付き合って、
その人しか知らずに人生を終えるのか？」
と。
そう考えたら、
「最終的には一人を選ぶにしても、
その前に、いろんな女性と遊んでみたい！」
そう思ったのだ。
つまり、
初体験で童貞を卒業することがまずは当面の目標だが、2人目、3人目とセックスの場数を踏んで、いろんな女性とセックスを楽しみたいというのが、俺の偽らざる本心だ。
こうなると、マッチングアプリはあまりよろしくない。
どちらかと言うと、マッチングアプリは特定のお相手を探すために使われる傾向が強いから。
セックスの遊び相手を探すには、やはり「出会い系サイト」のほうが向いている。
こうして、
とある出会い系サイトに登録した俺は、紆余曲折（これがなかなか大変だったのだが、ここでは割愛する）の末、ある女性と会う約束を取りつけた。
約束の当日は、朝からドキドキした。
風呂に入って念入りに体を洗い、人生でこれほどまで丁寧かつ隅々まで磨いたことがあるだろうかというくらいに歯を磨いた。
待ち合わせの時間までまだまだ時間があるが、とにかくソワソワして落ち着かない。
「家の中でソワソワしてるぐらいなら、
まだ早いけど、もう出よう。」
早めに家を出た俺は、約束の30分以上も前に待ち合わせ場所に着いた。
家を出る前に行ったはずなのに、なぜだかトイレに行きたくなる。
トイレに行くと、これまたなぜだか、小便はチョロっとしか出ない。
さっきの尿意はなんだったのか？
緊張してるのか？
情けないおっさんだ。（笑）
まぁいい。
洗面所で鏡を見て、髪を整える。
リップクリームを塗り直す。
鼻毛が出てないかチェックする。
完璧だ。
これ以上ない状態の俺がここにいる。（笑）
そして、
お相手の女性がやって来た！
20代前半の会社員の女性。
名前は「Aちゃん」としておこう。
もう事前にそういう話になっているので、Aちゃんと一緒に徒歩でホテル街へ向かう。
ラブホなんて人生初。
中に入ると、壁に部屋の写真パネルがあり、空いている部屋のボタンを押す。
プリントアウトされた部屋番号の紙を取って、その部屋へと向かった。
部屋に入ってすぐ、とりあえずお互いシャワーで軽く体を洗った。
もうすでに俺のチンコは準備完了。
初セックスへの期待感と、シャワーを浴びる女の子を見ているだけで、いい歳したおっさんがフル勃起状態だ。（笑）
しかし、せっかくの初めての体験だ。
いきなり始めてしまうのは、流れ作業みたいであまりにも味気ない。
なので、まずはお話をすることにした。
AVの新人インタビューじゃないが、どれくらい経験のある娘なのか知りたくて、Aちゃんにいろいろ質問した。（笑）
年齢は22歳。
初体験は今から1年ほど前で、経験人数は3人、俺で4人目になる。
好きな体位は正常位。
バックは気持ち良さよりも痛さが勝って、あまり好きではないとのこと。
出会い系で会った男は、俺で2人目。
まだイッたことはないらしい。
ちなみに、俺が童貞だということは言わなかった。
いや、言えなかった。（笑）
話も一段落し、俺はAちゃんの隣に座った。
いよいよこれから、人生初のセックスが始まる！
→ 「【俺の体験談】50歳を過ぎてからの童貞卒業！（後編）」につづく
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